まだ小さめの初掘り筍が届いたので、大急ぎで茹でます。
早生の蕗はさっぱりシンプルに青煮。
メインには初がつお。
代々の江戸っ子の末裔としては、初物なんて見ると胸がさわぐんです。

小さいころから3月には食べていたけど、まだ2月、これはかなり早い。嬉しい。かつおのお供には新サラダ玉ねぎの薄切りと和辛子をといて。これが合うんです。生姜やニンニクになるのはもう少し季節がいってから。
鍋の茹で汁の中で冷ました筍の皮をむき、適当に切ったら、まず昆布水と酒・醤油・塩少々で煮ます。
汁と筍を分けて冷まし、この汁(水を足して分量に)でご飯を炊きます。
木の芽を散らしたいが残念ながら我が家の山椒が枯れてしまって。
あきらめませう。
吸い物は筍の姫皮にしようかと思ったが、蕗のとうの新鮮なものが手に入ったので、味噌汁に。


味噌を溶き入れ、最後に刻んだ蕗のとうを手早く散らして火を止めます。
具はこれだけ。大好物です。


あとは3日前に漬けた白菜漬け。
春いっぱいの御膳です。
このところ仕事(センセイ業も物書き業も)がやたら忙しくて料理をしている時間も惜しいはずなのに、やめられません。
10才のころ「おいしくないものは一生食べない」と誓った自分に嘘をつきたくない、なんていうとカッコいいが、ただの食いしん坊、「舌」に使われて生きるオンナの戯言です。
晩ごはんの支度をしながら考えることはいつも、「明日は何食べよう」なんですから……。

<今夜の献立て>
・早生蕗の青煮
・初がつお刺し身
・筍ご飯
・蕗のとうの味噌汁
・うち製白菜漬け