毎年、秋の彼岸が過ぎたころ、ペットの供養にいきます。
場所は千駄ヶ谷にある「聖輪寺」。
秋の彼岸が終わった最初の日曜日、このお寺ではペットたちのために彼岸の法要をしてくれるんです。
聖輪寺はこじんまりとしたお寺ながら、とても歴史があります。
創建されたのは神亀三年(726年)という記述があり、江戸では浅草の浅草寺についで古い馬頭観音菩薩像があった。残念ながらそのお像は関東大震災か第二次大戦のときか忘れてしまったけれど(住職の奥様が教えてくれたのに…)、焼失したものの、今でも動物たちの守り仏である馬頭様をしたってペットたちの供養がされている。
その始まりは、住職が愛犬の骨を境内に埋葬したのがきっかけで、それ以来、このお寺に骨を埋めてほしいというペット好きの人たちがあとを断たなくなってしまったらしい。
私も十年前に知人から紹介され、愛しのニャンコ(ガルシアくん)の骨をお願いしたいとお寺をたづねました。
お寺のすぐそばには外苑西通りの喧騒があるのに、山門を一歩入ると空気がシンと澄んでいて、その瞬間、このお寺が大好きになった。
住職も奥様も心優しいざっくばらんな方で、だから今年の夏、15年つれそったニャンコ(ブーブちゃん)が亡くなったときも心安らかでいられた。
聖輪寺があるし、馬頭様がいてくださるし、なによりもブーブの憧れの君だったガルシアが先にいて待ってくれているのだから。
秋の法要にいくたび、思わず笑みがこぼれるくらいのペット好きが集まっていて、立派なお経もあげてもらい、このお寺に眠るペットたちがうらやましくなっちゃうくらいです。

元気だったころのガルシアくんとブーブちゃん。